七月二十三日、李登輝氏が日本で「尖閣は日本の領土」と發言し、話題となった。それを承けて八月三日、臺灣の馬英九總統は『中國時報』に投書した。標題は「釣魚臺は中華民國のものだから李登輝氏は謝罪せよ」に作る。リンク:
http://www.chinatimes.com/newspapers/20150803000427-260109
 さらに昨日(アメリカ時間八月二十三日)、馬英九總統は『ワシントン・タイムズ』に投書した。標題は「釣魚臺は中華民國の領土なり、日本の主張は史實に反す」に作る。
http://www.washingtontimes.com/news/2015/aug/23/ma-ying-jeou-the-diaoyutai-islands-are-chinas-terr/
内容は單に八月三日の簡略版ではない。八月三日には地層の構造上とか距離が臺灣に近いとか書いてゐたが、昨日はそれを用ゐず、歴史の虚構だけに限定した内容となってゐる。標題も李登輝氏に對するものから歴史を主眼とするものに入れ替へられたことに注目すべきだ。歴史の嘘だけしか根據が無いのだから、當然さうなる。「歴史の正義」といふ輿論戰である。何も分からないアメリカ人は信じてしまふか、少なくとも半信半疑となる。
 日本は「歴史ではなく國際法だ」といふだけでは輿論戰に負ける。輿論戰で勝つには歴史で勝たねば駄目だ。歴史で勝つのは簡單だ。彼らの舉げる史料が逐一全て嘘だと暴けば良いだけだ。
 日本の公式見解は「歴史的にも法的にも日本の領土」としてゐる。日本も歴史を主張してゐるのだ。ただ歴史で不利だと勘違ひして、できるだけ歴史の話は少な目にしておかうと思ってゐるだけのことだ。歴史こそ全勝なのに、何故分からないのか。
 昨日の馬氏投書に使はれた漢文史料のうち、史料名を明示してゐるのは以下四種だけだ。
1403年(明永樂元年)《順風相送》
1562年(明嘉靖41年)《籌海圖編》
1722年(清康熙61年)黃淑璥《臺海使槎錄》
1872年(清同治11年)周懋琦《全臺圖說》
反駁は簡單である。ひとまづ以前作った拙劣な英文を
http://senkaku.blog.jp/archives/36437239.html
ワシントン・タイムズの下方の意見欄に書いておいた。
http://www.washingtontimes.com/news/2015/aug/23/ma-ying-jeou-the-diaoyutai-islands-are-chinas-terr/

馬英九ワシントン投書