朝日新聞の社説 尖閣合意について
http://www.sankei.com/column/news/141109/clm1411090002-n1.html
https://archive.today/G1rd6
日中首脳会談 原則堅持し関係改善図れ 26.11.9
 日中首脳会談が2年半ぶりに実現する。アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際、安倍晋三首相と習近平国家主席が会談する。
 世界第2、3位の経済大国である隣国の首脳同士が長期間会談しない異常な状態の解消に至ったことを評価したい。
 両国関係悪化が長引いたのは、尖閣諸島などをめぐる中国の国際ルール無視の振る舞いが原因だ。会談では懸案を率直に話し合うなかで、中国に法を順守した行動を強く求め、長期的な関係改善への転機としてほしい。
 首脳会談開催にあたって中国側は尖閣諸島で領土問題が存在することや、首相が靖国神社を参拝しないとの確約を要求していた。日本側は妥協点を探りつつ、前提条件なしの会談を実現させた。
 7日に出された合意文書は、日中両国の認識の相違などに触れ、尖閣諸島をめぐる問題では、東シナ海での「緊張状態」に「異なる見解」を有すると記された。
 尖閣はわが国固有の領土で、領土問題は存在しないという日本の立場は不変であり、今後もこれを堅持しなければならない。
 歴史問題では、「若干の認識の一致」とするにとどめ、靖国参拝への直接の言及はなかった。そもそも首相の参拝は日中関係に左右される筋合いのものではない。
 尖閣諸島では、中国公船による領海侵入が続き、戦闘機による自衛隊機への異常接近が繰り返されている。
 問題は尖閣だけにとどまらない。小笠原、伊豆諸島周辺に中国漁船が押しかけ赤サンゴを密漁している。安倍首相はやめるよう中国側へ確約をせまるべきだ。
 今後の両国関係の建設的な発展について話し合うことも重要だ。合意文書には危機管理メカニズム構築や政治、外交、安保対話の再開が盛り込まれた。
 これに基づきホットライン設置のほか、中断している閣僚級の日中ハイレベル経済対話の再開も急ぐべきだ。これら懸案に対処するため、首脳会談で端緒を開いてもらいたい。
 岸田文雄外相と会談した中国の王毅外相は、合意事項について「両国関係の改善に向けた重要なステップ」とした。
 首脳会談にこぎつけたことに米国も歓迎の意向を表明している。日中関係改善は、アジア全体の安定にも資する。