現代日本人の持つ遺傳子。
母系は彌生、父系は繩文である。
父系と母系とで大きく異なる。
人類學の大家・篠田謙一氏らの研究結果である。

少し詳しく言ふと。
日本人のミトコンドリアDNA(母系)は東アジア地域に類似してゐるが、
日本人のY染色體DNA(父系)は、大陸や朝鮮半島と大きく異なる。

これは重大な研究結果だが、他の些末な部分に誤魔化されて私も理解してゐなかった。しかし今年三月(平成末年三月)、青谷遺跡のY染色體で上記の傾向が極めて極端に出たため、私もやっと理解したのである。父系と母系の差の歴史的意義については、最下方で述べよう。

崎山滿平成27『DNAが解き明かす日本人の系譜』
篠田謙一平成19『日本人になった祖先たち』(舊版)p.199-200。
篠田謙一平成27『DNAで語る日本人起源論』p.138-144。
篠田謙一平成31『日本人になった祖先たち』(新版)p.177, p.189, p.190, p.204 
他に篠田氏講演でも紹介あり。

面倒なので圖はインターネットより拜借。
DNAが解き明かす日本人の系譜崎谷ミトコンドリアY染色體

DNAが解き明かす日本人の系譜野口Y染色體
 
上圖の通り、日本人のY染色體(父系)の最大種は繩文系(緑色)である。
一方、以下三圖はミトコンドリア(母系)。現代日本人でも彌生人でも大陸の新モンゴロイドD系が多い。繩文人(M7a,N9b)のミトコンドリアは、現代日本では少なくなってゐる。ミトコンドリア(母系)で語れば、日本人はちっとも繩文ではない、といふことになる。

DNAで語る日本人起源論篠田p199

日本人になった祖先たち篠田
ミトコンドリア篠田鳥取講演

父系は繩文、母系は彌生。
父系と母系とで大きく異なる。
ここから誰でも分かることは、彌生男子が外から日本を侵奪征服したのではなく、繩文男子が地元にゐて、外から彌生女子を娶ったのである。だから繩文人と彌生人との間で大きな殺し合ひの痕跡が無い。國讓りの神話、江戸城無血開城など、融和的な國柄はここに要因があった。

そして、母系遺傳子でも文化でも彌生が優勢となりながら、繩文人が大幅に男系子孫をのこしたのは何故か。そこから推測されるのは、日本最大の有力家系が繩文Y染色體を持ってゐた可能性が高いといふことになる。その家系こそ、皇室である。彌生人を外戚として歴代通婚したため、皇室は彌生顔になったが、どっこい父系Y染色體だけは繩文だったといふことになる。青谷遺跡と同じである。今後、女系藤原天皇、小室天皇は、あってはならない。現代最新の人工授精術で父系皇室を維持すべきだ。

これについて、尖閣にまで關はる重大な新説を八重山日報にお話ししたので、談話連載「尖閣大航海時代」83(令和元年7/14日曜)に載ります。乞御期待。
http://www.shimbun-online.com/product/yaeyamahontoban0190714.html
 新聞オンライン有料。

關聯:
鳥取の青谷遺跡の繩文Y染色體の最新研究 

皇室親族からも繩文系か否かほぼ確定できる。

律令の禁令。女帝は皇族としか結婚できない。女性宮家は禁を犯す。

小室圭氏に對する一億總苛めをやめて欲しい。 
http://senkaku.blog.jp/2019042779694039.html
別系藤原氏。皇帝輪流做、明年到我家。

皇室史專門家・所功氏が科學を惡用してゐる。

ブログ 朋庵・茶噺、繩文人の嫁取り
http://houan7010.blog.fc2.com/blog-entry-744.html