平成三十年一月十七日、外務省外郭團體「日本國際問題研究所」主催、
「まなざしの交差:ヨーロッパ・アジアにおける「歴史」と「記憶」の問題」
(於:フランス・パリ)(2018/1/17)
https://www2.jiia.or.jp/JIC/
Nguyen-thi-Lan-Anh_JIIA_Paris_20180117

ビデオ。42分半から1時間1分まで、グエン・ティ・ランアン女史。
49分半からグエン女史が尖閣に論及。大いにチャイナを批判してゐる。


https://www.youtube.com/watch?v=qhEeF77GprY
會議概要はこちら。
https://www2.jiia.or.jp/pdf/JIC/180117jpn-Paris-Symposium-Summary.pdf
●昨今の中国外交における歴史の役割としては、3 つの異なるタイプがあり、その一つ目とし
て、隣国に対して領土的主張を正当化する手段として歴史を利用していることが指摘できる。
例えば、西沙諸島・南沙諸島に関して、中国は支配したことは無かったにもかかわらず、
近年では記録も無いような太古の歴史を参照し、その時代から支配してきたことを主張してい
る。また、地図を利用して南シナ海における漁業権・エネルギー資源の採掘権を主張する際
にも、自国に都合の良い歴史を選択的に利用している。さらに中国は、国連が設立した後も南
シナ海において2度も武力行使をしながら、日清戦争の結果として日本が尖閣諸島を領有す
ることを定めた条約は、武力によって押し付けられた不当なものであり、尖閣諸島は中国に属
するという主張を展開するなど、一貫性のない歴史解釈で自国を正当化している。
●中国外交における歴史の役割の二つ目は、中国が地域内の支持を確立する際の一助とな
っていることである。中国は鄭和の遠征の歴史に基いて一帯一路政策を勧めることで、今や海
のシルクロードを取り戻すことを望んでいる。
●中国外交における歴史の役割の三つ目は、中国が国際的な義務から逃れ、国際法を軽視
する根拠として用いられていることである。国際法はヨーロッパ諸国によって作られたものであ
り、発展途上国には不公平なものであるとして、アジアにおける紛争解決に適切ではないと主
張している。
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正直な處、歴史研究としてはかなり甘さを感じさせる。しかし他の發言者はいつも通り近代以前の歴史を論じない。その中で女史が近代以前の歴史についてチャイナを批判した方向性は勇氣づけられる。注目したい。

グエン女史の他の發言記録は下記。
「How China uses international law in South China Sea disputes」
 by Nguyen Thi Lan Anh
Monday, 06 June 2011 08:54
http://nghiencuubiendong.vn/en/conferences-and-seminars-/second-nationai-conference-april-2011/535-how-china-uses-international-law-in-south-china-sea-disputes-ve-by-nguyen-thi-lan-anh

https://www.youtube.com/watch?v=mwC8sIWs04M

https://www.youtube.com/watch?v=cZVwqNir64M

なほ、上記の一月十七日パリ會議に招かれた林泉忠といふ人物は、わざわざ日本の税金で招く必要は全く無い。