下は昨日5/14、生月町博物館「島の館」で見た龜井南溟の扇。
門弟のの益富氏が鯨肉を獻上した際に、南溟が返禮として贈った詩。
素晴らしい藝術品。撮影禁止だったのが殘念だ。
上聯の白鶴は、通常ならば鯨肉に比喩するが、
下聯の解が即時には得られなかった。
しかし今朝少々思索して、下のやうに解するのが普通である。
白鶴從天降、
來儀几案傍。
主人有仙骨、
不向閬風翔。
白鶴、天より降り、來たり儀す几案の傍ら。
主人に仙骨有らば、閬風に向かって翔けざらんや。
白鶴(鯨肉)が天から、
我が机に舞ひ降りた。
主人(私)にもし仙人の氣質があれば、
閬風(天)に飛翔するだらう。
(仙骨が無いので飛翔まではできないのが殘念だ。)
。
5/16追記。生月の益富氏が黒田藩儒の龜井氏を師としたことは、『能古博物館だより』26號(平成七年十月)所載「大儒龜井昭陽傳」に略述されてゐる。さらに『生月史稿』に詳しいらしいので今度見よう。
http://nokonoshima-museum.or.jp/issues/issues_026.pdf
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