反トランプこそ研究者の最低資格のやうに言ふ人がゐるが、勿論誤ってゐる。特定國を拒絶するのは、日本も久しく北朝鮮に對して維持する政策だ。前例は幾らでもある。オバマ大統領も特定國を拒絶してゐたと聞く。こんなのは左派がしばらく騷げば終る話だ。
 
 それよりも、トランプ大統領の強硬な貿易方針が報じられ、日本は何らかの讓歩をするのか注目されてゐる。日本政府が尖閣に關してトランプ大統領の助けを求める(所謂擦り寄る)方向に動くと、その分だけ貿易で讓歩することになる。同じやうにチャイナが貿易で讓歩すれば米國は軍事で讓歩するだらうとの預測も出てゐる。
http://jp.wsj.com/articles/SB11303642310634324165204582594411890796048
 私は素人なので預測はできないが、尖閣が貿易の取引の材料になってはいけない。しかし現状のままでは取引の材料になるだらう。何故なら自民黨では、尖閣について米國中樞を粘り強く巧みに説得するといふ方向性が支配的だからだ。説得しようとすれば取引に使はれるのは素人でも分かる。
 取引の材料にされないためには、軍事的に日本が米國から離れるのも長期的選擇肢だが、それはチャイナが日米を離間する目論見にはまるだけだ。
 では日本はどうすれば尖閣を取引の材料にされずに濟むのか。答へは歴史である。悠久にして重厚なる尖閣史を世界に理解させれば、米國民主黨や學界など左派までも日本の尖閣防衞を支持するだらう。米國で左派も右派もことごとく尖閣防衞を支持する空氣が支配的になれば、トランプ大統領としては尖閣を取引の材料に使ひにくくなる。
 今こそ歴史戰の時だ。小手先の現代史はどうでもいい。近代以前の歴史で完勝せねば世界を相手に勝ちきれない。六對四で勝つのではない。百對ゼロで勝たねばならない。史料では百對ゼロで勝ってゐるのだから、殘るは歴史學者がしっかり史料を使ふか否かだ。歐米の歴史學界で正面から道場破りをすべきだ。説得するのではない。論破するのだ。それ以外に勝てる手は無い。
 そのための資金や便宜を提供するのが政府の役目だ。廉價の宿所と割引航空券で良い。巨額の資金は必要ない。

トランプ