大前研一氏。「プレジデント」最新號。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160309-00017448-president-bus_all

■大前の視点[3] 尖閣問題の裏に自民党政権の密約外交がある
「近代以前に遡れば、明の時代に中国船の航路の
目印に使われていたり、台湾の漁民が漁場にして
いたことを示すような証拠もある。」


間違ひです。琉球人が航路の目じるしとしてゐて、
チャイナ船にまで乘り組んで航路案内をしてゐました。
陳侃『使琉球録』、徐葆光『中山傳信録』、李鼎元『使琉球記』
などの史料に書かれてゐます。尖閣の西側から既に
琉球人が水路案内をする海域でした。
また臺灣人が漁場にした記録は大正年間以後です。
十九世紀末まで、そのやうな記録は一切存在しません。
詳細は『尖閣反駁マニュアル百題』
http://senkaku.blog.jp/archives/25662553.html
に出てゐます。

大前氏また曰く、
尖閣諸島を沖縄の属島と見ても、「琉球王朝を日本が無理矢理併合した」と中国では教えられているわけで、「日本固有の領土」という日本の歴史認識は相当に怪しい。

怪しいのは大前氏です。尖閣が沖繩の屬島となったのは明治二十八年です。それまでは文化的に沖繩圏内でしたが、無主地でした。固有の領土といふ形容にふさはしい。

大前

・。