昨日(平成27年12月28日)、日韓間で慰安婦問題につき口頭で成された合意について、進展が有った。アメリカの聲明の内容である。
 そもそも鄙見では慰安婦は大きな問題ではない。他國は日本よりも惡劣にやってゐたのだから、七十年もたてば小さな問題だ。小さな問題を 日本の左翼と韓國側とが共に大きくして、日本の愛國派がそれに抗議することで更に大きくしてゐる。騷ぎたい人々に騷ぐ材料を提供してしまってゐる。
 今囘の日本は強制連行を明確に否定せず、軍の干預といふ不明瞭な言辭(所謂玉蟲色)で誤魔化したので、合意で述べられたやうな「最終的不可逆的解決」にはなり得ないだらうと私は思った。韓國が文書化を拒否し、日本は口頭合意を許容したのだから、猶更である。教科書などでは樣々な惡影響が出るだらうと思はれた。
http://www.sankei.com/life/news/151229/lif1512290013-n1.html
 しかし今日になって米國が出した聲明は、日韓兩國に合意の誠實な履行を求め、國際社會の支持をも求めた。米國の要求にもとづいて日本が今後なすべき事は、十億圓基金設立だけである。一方、韓國政府は大使館前の慰安婦像移轉などを履行し、國内の狂氣に立ち向かって行かねばならない。米國の要求に韓國がどれだけ逆らへるか。中々逆らへないだらう。
http://www.sankei.com/politics/news/151229/plt1512290016-n1.html
http://mainichi.jp/articles/20151229/k00/00e/030/274000c
 そして米國は國際社會の支持を求めたのだから、歐米各國の教科書で一方的に韓國寄りの記述は排除されるだらう。排除されない時には日本として抗議する根據ができた。各國はこれを記載する場合にかなりの配慮を要することとなる。米國内の慰安婦像についても米國社會が一方的韓國を支持することは無くなるだらう。誠實な日本に對して狂氣の韓國は次第に孤立する。
 要するに事は米國次第だ。今なほ米國がジャイアン(ドラえもんの)なのである。安倍首相らは米國と緊密に聯絡しつつ愼重に事を進めたことが窺へる。口約束となったのは、最後の最後、武士の情け、「韓國大統領を續けてもいいよ」といふ意味になる。さうでないと朴槿惠(ぼくきんけい)政權が持たない。

 しかい問題はそこには無い。全く異なる。それは尖閣だ。慰安婦問題では日本軍の善意の干預などが有ったことは確かであり、賣春婦の存在まで否定されるわけではない。一方の尖閣では、チャイナは五百年間完全にゼロなのだ。漢文史料を仔細に分析すれば分かる。尖閣の遙か西方に歴代チャイナ國境線が存在し、尖閣航路を琉球人が導してゐた。發見命名者は九九分の確率で琉球人だったと推測できる。私がこれまで著書論文報導を通じて明らかにしてきたことだ。
 ところが安倍政權も歐米各國も、尖閣古史こそチャイナが完全にゼロであることを理解せず、幾分かの歴史的な何かがチャイナにも有ったと誤解してゐる。日本の愛國派の中にも、チャイナが發見命名したと誤解する人が多い。そして古史を無視して現代國際法だけを主張する傾向が極めて大きい。
 これは完全に誤った方向だ。このままでは國際社會は尖閣で百パーセント日本を支持することなく、せいぜい七對三で支持するまでだらう。國際輿論の壓力の下、安倍首相が今度の日韓慰安婦合意のやうなことを、尖閣についてもしてしまふ虞れが極めて大きい。これは絶對に有ってはならぬことだ。尖閣を半分づつ分けるとか、共同管理するとかいったことは、歴史の正義に完全に反する。
 我々は尖閣に於いて、既に國際法及び現代史料で完全勝利してゐるのだから、七對三の三の部分まで國際輿論の支持を得るためには、尖閣古史をオールジャパンで語らねば駄目だ。尖閣は百對ゼロでなければ意義を成さないのだ。日本のため、全國民の協力をお願ひしたい。



關聯リンク:
今日の日韓ショックよりも APEC尖閣合意の衝撃こそ大きかった
http://senkaku.blog.jp/2015122851324432.html
有權者は政權支持か否かの擇一をやめよ 尖閣抛棄か否か監視せよ
http://senkaku.blog.jp/2015122851340881.html
慰安婦の件で怒る人々 尖閣古史の嘘に怒らず 安倍政權に防衞意志無し
http://senkaku.blog.jp/2015122951378084.html

ケリー